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昨日まで、1週間、ミュンヘン大学を駆け足で訪問してきました。この1週間の間にドイツで起きた最大の事件といえば、なんと言っても大量殺人事件でしょう。
日本ではあまり報道されなかったようなので、簡単に紹介すると、事件は、ドイツ南部シュツットガルト北東20キロの町ウィンネンデンWinnendenにあるアルベルトビレ実科学校(Albertville-Realschule)で11日、男が銃を乱射し、生徒らを殺害した、という形で発生しました。犯人はその場から逃走しましたが、警察がヘリコプターなどを出動させて追跡、発見し、銃撃戦の末射殺しました。犯人は、17歳の同校の元生徒でした。写真を見る限りでは、かわいい顔をした普通の男の子です。
死者は16人に上りました。犯人が死亡し、特段の遺書も残していなかったため、犯人の動機は不明ですが、失恋したせいではないかと見られています。というのも、犠牲者の大半は女性だったからです。すなわち、殺害された生徒9人中8人、教師3人が女性でした。犠牲者の中には、鉛筆を手に持ったまま死亡した女学生もいたといいますから、のっけにその女性を射殺したことになります。
ドイツは、アメリカなどと違い、銃の規制は実に厳しく行われている国であるだけに、この事件はドイツに大変大きな衝撃を与えました。事件後1週間近く経過した今になっても、新聞が毎日紙面のかなりを割いて報道しているほどです。犯人の少年の銃器入手方法は、しかし、単純なものでした。犯人の両親は銃保持の免許を得ており、なんと計18丁の銃を所有しており、その1丁を使用したというのです。
この報道で、盛んにAmoklauf という言葉がテレビでも新聞でも使われています。つまり、ドイツ人にとっては日常的な言葉です。ところで、私は、パソコンに二つの独和辞典を登載していますだが、そのどちらにもこれは載っていないのです。そこで、ネットサーフィンをやったところ、ドイツ語のウィキペディアに意味が載っているのを発見しました。そこから、さらに日本語のものを探したところ、あるホームページに、次のような解説が書かれているものを見つけ出しました。
「 マレーシア、インドネシア、フィリピン。東南アジアのモンスーン気候の国々ですが、近代化される以前の部族社会では、アモックと呼ばれる、人を無差別に殺傷する事件が起きていました。何か悲しい事があったり、侮辱を受けた後、部族の人との接触を避け、引きこもり、暗い目をして、物思いにふけっているような状態になる。そして、突然、身近の武器を手に、通りへ飛び出し、遭遇した人をかたっぱしから、殺傷してしまう。殺戮は本人が自殺、または、殺されるか、取り押さえられるまで続き、後で正常に戻った時には、人を殺傷していた時の記憶を失っている。」
なるほど、失恋から無差別殺人に走ったから、アモックがLaufen(走る)ということで、Amoklaufという訳なんですね。それにしても、欧州で、日本人の知らないアジアの言葉が一般に使われているというのは、面白い現象です。
しかし、原因を正確に突き止めないままに、精神病だと決めつけるのもどうかと私は思うのですが…。また、識者なるものが、さかんに人を射殺するテレビゲームの悪影響を云々しているのも、同じく実に短絡的な反応と思っています。
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