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ドラえもん最終回(ハッピーエンド編)を。#2/2 順に読んでね。

 投稿者:もんもんもーん。メール  投稿日:2004年 3月 9日(火)00時26分26秒
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  ドラえもんには耳がない...。

のび太もやっと理解しました。そして、ドラえもんとの思い出が 甦ってきました。
初めてドラえもんに会った日、数々の未来道具、 過去へ行ったり、未来に行ったり、
恐竜を育てたり、海底で遊んだり、 宇宙で戦争もしました。鏡の世界にも行きまし
た。 どれも映画になりそうなくらいの思い出です。

ある決断を迫られます...。

ドラミちゃんは、いろいろ説明をしました。 ややこしい規約でのび太は理解に苦し
みましたが、 電池を交換することでドラえもん自身はのび太との思い出が消えて
しまうこと、 今のままの状態ではデータは消えないこと、 ドラえもんの設計者は、
設計者の意向で明かされていない(超重要極秘事項)ので連絡して助けてもらうこと
は不可能であるという、 これはとっても不思議で特異な規約でありました。
ただ修理及び改造は自由であることもこの規約に記されていました。

のび太、人生最大の決断をします。

のび太はドラミちゃんにお礼を言います。そしてドラえもんは「このままでいい」
と一言、告げるのです。 ドラミちゃんは後ろ髪ひかれる想いですが、何も言わずに
タイムマシンに乗り、去っていきました。 のび太、小学6年生の秋でした。

あれから、数年後...。

のび太の何か大きく謎めいた魅力、そしてとても力強い意志、どこか淋しげな目、
眼鏡をさわるしぐさ、 黄色のシャツと紺色の短パン、しずかちゃんが惚れるのに
時間は要りませんでした。 外国留学から帰国した青年のび太は、最先端の技術を
もつ企業に就職し、そしてまた、めでたく しずかちゃんと結婚しました。
そして、それはそれはとても暖かな家庭を築いていきました。 ドラミちゃんが
去ってから、のび太はドラえもんは未来に帰ったとみんなに告げていました。
そしていつしか、誰も「ドラえもん」のことは口にしなくなっていました。しかし、
のび太の家の押入には「ドラえもん」が眠っています。あの時のまま...。

のび太は技術者として、今、「ドラえもん」の前にいるのです。

小学生の頃、成績が悪かったのび太ですが、彼なりに必死に勉強しました。
そして中学、高校、大学と進学し、かつ確実に力をつけていきました。 企業でも
順調に、ある程度の成功もしました。 そしてもっとも権威のある大学に招かれる
チャンスがあり、のび太はそれを見事にパスしていきます。 そうです、「ドラえ
もん」を治したい、その一心でした。 人間とはある時、突然変わるものなのです。
それがのび太にとっては「ドラえもんの電池切れ」だったのです。 修理が可能で
あるならば、それが小学6年生ののび太の原動力となったようでした。

自宅の研究室にて...。

あれからどれくらいの時間が経ったのでしょう。 しずかちゃんが研究室に呼ばれ
ました。絶対に入ることを禁じていた研究室でした。 中に入ると夫であるのび太は
微笑んでいました。 そして机の上にあるそれをみて、しずかちゃんは言いました。

『ドラちゃん...?』 のび太は言いました。『しずか、こっちに来てごらん
、  今、ドラえもんのスイッチを入れるから』

頬をつたうひとすじの涙...。

しずかちゃんはだまって、のび太の顔を見ています。 この瞬間のため、まさに
このためにのび太は技術者になったのでした。 なぜだか失敗の不安はありません
でした。こんなに落ち着いているのが辺だと思うくらい のび太は、静かに、静かに、
そして丁寧に、何かを確認するようにスイッチを入れました。
ほんの少しの静寂の後、長い長い時が繋がりました。

『のび太くん、宿題は済んだのかい?』

ドラえもんの設計者が謎であった理由が、明らかになった瞬間でもありました。
 あの時と同じように、空には白い雲が浮かんでいました。

おしまい
 
 
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