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ハワイの憲法 その③ 兵役の権利

 投稿者:甲斐素直  投稿日:2007年 8月25日(土)00時39分11秒
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   ハワイ州憲法第1章第9節は、次のように規定しています。
    「すべての市民は、この州のいかなる軍事組織においても兵役に就くことを拒否されることはなく、その際に人種、宗教、信条もしくは家系により差別されることはない。」
 普通、どこの国でも兵役は義務です。わが国政府の正式見解に依れば、兵役は憲法18条にいう「苦役」に該当するので、徴兵制の導入は違憲ということになっています。ところがハワイ州憲法は、兵役に就くことを市民の人権として保障しているのです。これはかなり変わっています。
 不思議に思って、ハワイ大学ロースクールのヴァン・ダイク先生に伺って見たところ、これはハワイにおける日系人の悲劇を反映しているのだ、と教えてくださいました。第2次大戦は、日本軍のハワイ真珠湾の奇襲で始まった訳ですが、その瞬間からハワイの受難が始まります。つまり、ハワイ全島が対日戦の作戦拠点になった結果、ハワイには軍政が敷かれ、軍事的必要性という名目の下に全住民の人権が抑制されたのです。その状況は、ハワイ州最高裁判所内に設けられている戦争記念室(Hawaii under Martial Law)に生々しく展示されています。ハワイの観光説明には必ず出てくるカメハメハ大王像の写真の背景になっている建物が、州最高裁判所です。入り口で荷物検査はありますが、誰でも自由に無料で立ち入れますので、ハワイに行かれたら、是非立ち寄って、キャプテン・クックに始まるハワイの受難の歴史を、現在のハワイ人がどのように認識しているか、見て来てください。
 戦争開始と共に、米国がカリフォルニア州など西海岸に居住していた日系人を、財産を没収した上で強制収容所に送り込んだのは有名な話です。しかし、ハワイの場合には、当時、まったく事情が異なりました。日系人の比率が総人口の4割を占めるほどに多いため、彼らを強制収容所に収容したくとも、その場所もなく、また彼らがいなくなっては社会が成り立たなくなるという事情があったためです。なにより、日本軍からハワイ防衛の責任を負う現地予備役兵の中核も、日系人で構成されているのです。その結果、日系人会幹部や僧侶など、ハワイで皇民教育を展開していた数百人程度を強制収容しただけでしたから、その点では本土の日系人よりも恵まれていたと言えます。彼らの居住や移転の自由、あるいはラジオを聞く自由などは厳しく制限されていましたが、その点では他のハワイ人も、上述の通り、似たり寄ったりの状況だったからです。違いは、日系人だけは、軍事基地や海岸で働く場合、敵性国民であることを示す「No.3」という番号のついたバッジを、必ず身につけていなければならなかったことくらいです。
 日系人達は、自分たちは日本国民ではなく、あくまでも米国民であると主張し、その愛国心を、兵役に志願することで示そうとしました。日系人は「敵性国民」の分類を受けて兵役資格を取り消されていたのです。そこで、日系人達は、繰り返し陳情することによって、ようやく志願が認められるようになったのです。そうして結成されたのが、結果として米国軍として史上もっとも勇猛であり、もっとも勲章を受けた部隊として有名な442部隊です。
 この悲劇の歴史を繰り返したくない。ハワイ憲法のこの奇妙な規定には、ハワイ人のその思いが象徴されているのです。
 
 
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